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2024/8/1 【電源開発(9513)】財務不安だが同業界内ではマシ。(愛称:J-POWER)

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現時点での結論 (主観)

あまり積極的に買い増したくありませんが、分散投資のために保有株の一定の割合占めるように購入・保有します。

分析した感想まとめ

・電気・ガス業は業界全体的に投資が重く、守る力が弱い。電源開発は過去10年間にわたって守る力の改善に努めており、相対的にマシ。

・一般的な視点でいうと、財務健全化に向け、さらに投資を抑えたほうがいい状況に思えるが、投資は継続されている(事業継続上必要と思われる)。

重要指標まとめ (客観)

業種:不動産業

視点重要指標数値判定基準判定
稼ぐ力過去10年の増益回数6回8回以上×
稼ぐ力10年平均営業利益率9.7%10%以上×
守る力自己資本比率35%50%以上×
守る力流動比率198%200%以上×
守る力有利子負債比率153%10%以下×
守る力過去10年フリーキャッシュフローマイナス回数5回0回以下×
気前良さ予想配当利回り4.13.6%以上
気前良さ過去10年減配回数0回0回以下
気前良さ配当性向24%60%以下
人気PBR0.36倍2倍以下

稼ぐ力・守る力

一般的な評価基準では”買うだけ戦略”に見合わないが、それは業界的に大きな投資と借り入れが必要なことに起因している。

同業界の中では、電源開発(9513)は稼ぐ力が高く、守る力もマシ。

守る力について、自己資本比率や有利子負債比率については改善傾向が続いており、実際にここ10年で大幅に改善した

【参考:同業の重要指標】

企業名電源開発(9513)中部電力(9502)東北電力(9506)
過去10年の増益回数674
10年平均営業利益率9.74.74.6
自己資本比率353615
流動比率198100104
有利子負債比率153122400
過去10年フリーキャッシュフローマイナス回数564
中部電力とどっこいどっこいだが、営業利益率の高さと配当利回りの高さ(後述)が電源開発(9513)の魅力。

気前良さ

過去10年減配しておらず、”買うだけ戦略”に適している。

配当利回りは4.1%と同業に比べて高い。(中部電力(9502)は3.4%)

稼ぐ力

過去10年の増益回数が6回と数値上はマシに見えるが、実際はかなりばらつきが大きい。エネルギー市場に大きく振り回される。

電気料金が高騰すると、電源開発の業績は良い方向に振れる。家計のリスクヘッジになるという見方もできるか。

守る力

守る力は改善しているものの、毎年1000億以上の投資が継続しており、フリーキャッシュフローの赤字を頻繁に出している(そのたびに借り入れによる資金調達が発生)。

事業継続のために莫大な投資が不可欠な事業であり、リスクをみこむ必要がある。

なお、公共性の高い事業だからといって倒産しないわけではないことに注意。

気前良さ

配当性向24%と低いが、大きな事業投資が継続的に必要であることを考えると増配余地がまだまだあるとは言えない。

個別決算ベースでは配当性向34%であり、配当政策で掲げた30%をオーバーしている。今後どうなるかに注目。

配当利回りのねらい目(購入判断タイミング)

これを念頭に、日本株市場全体の市況を加味して購入判断を行います。

参考:事業内容

事業名事業内容売上比率利益比率
電気事業発電事業及び送変電事業69%32%
電力周辺関連事業電力設備の設計・施工・点検保守や、石炭の輸入・輸送など16%54%
海外事業海外発電事業、海外コンサルティング事業14%13%
その他事業情報通信、環境関連、石炭販売事業などの多角化事業1%1%